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集中講座-「素材を活かした手作りアクセサリー作り」と「孔版〜シルクスクリーンとガリ版で印刷を知る」

2023/02/16

ITデザイン科

後期集中講座では2つの講座をいたしました。

一つは「素材を活かした手作りアクセサリー作り」と題して
海外の作家が発信されている映像や画像を見ながら、「ライフハックな工夫」をテーマにアクセサリー作りをしました。身近な物を上手く使うクセがつくと、案外暮らしを豊かにする入口になる・・・そのようなコンセプトを掘り下げて作品を制作し手仕事の面白さを感じて貰いたいという目的もあります。




石ビーズ、トンボ珠、ガラス珠をアルミワイヤーや紐を使い、リング、ペンダント、ネックレス、ブレスレットなどを作製していきました。
工具を使い、素材に触れて加工し、特徴を理解しながら形にしていきます。
繰り返しものを作っていくことで、どうしたら理想どうりに曲げられるかなどを考えながら
制作していく過程で金属の特徴、紐の結び方のコツなどを掴んでいきます。



みなさん各自で制作物の発表をして終了しました。

どの作品が良いか尋ねると、ある学生が「きれい」と「好き」は違うんです(^^)。と深い言葉を発していました。
豊かさとは、お金があること、ものがたくさんあることではなく、自分の自由な発想をカタチにし表現することにあるのかもしれません。


もう一つの集中講座では、「孔版〜シルクスクリーンとガリ版で印刷を知る」と題して
古い印刷技法である孔版(こうはん)を手作業で行い、印刷の面白さを知る授業を行いました。



孔版とは、小さな穴が空いている版にインクを通し紙や布などに印刷することができる版画技法の一つです。
シルクスクリーンが一般的ですが、今回はその他にガリ版(謄写版:とうしゃばん)を使用して自作の名刺、ポストカードとエコバックを作成しました。
フルカラー印刷は、配色をデジタルで行いますが、孔版では複数ある色を組み合わせて手作業で刷っていきます。



用意したインクの中には、蛍光色のピンク、グリーンの他、金・銀・白もあるので
デジタルでは出来ない違う表現が可能となります。
紙は黒・厚いトレーシングペーパーも用意したのでいろんな色の組み合わせを試せます。



ガリ版の版は「ロウ紙」という蝋引きされた薄い和紙です。
鉄製のヤスリ板の上に置き、鉄筆で線を引くと「ロウ紙」に穴が空きます。
シルクスクリーンと同様にその穴にインクが通り刷ることができます。
シルクスクリーンの版は丁寧に使えば繰り返し使えますが、
「ロウ紙」は一回限りなので、二度と同じ版を作ることができません。

学生は、「儚いですね・・・」と言いながらも失敗をもろともせずに繰り返し制作をしていました。



集中講座では、手間をかけ作品の完成度を上げるために繰り返し制作することを意識し、
工具や道具の使い方、段取りと作業の効率も考えて進めていきました。
PCでの作業とは違う手作業ならではの工夫が必要となります。

集中講座はどうだった?と聞くと「楽しかったです!」と話してくれました。

普段は一人でPCに向かい作業をしているけれど、
みんなと話し合い、協力しながら制作ができて楽しかったです。と言っていました。

PCも工具も同じ道具です。その使い方を知っていくと制作物の表現方法が増えていきます。
手仕事に触れて楽しい・面白いと感じることができれば、自分の可能性に気づきます。
そんな体験をものづくりの中から見出す3日間の授業でした。

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